不穏な本棚の漂着物たち
雑誌の蔵書・本棚特集にはアンビヴァレントな感情を掻き立てられるのだが、そんな記事を見かければ、つい紙媒体を取り寄せて読んでしまう。アンビヴァレントと言うのは、結局、自分の蔵書に対する愛憎みたいなものなのだろう。自分の分身 … “不穏な本棚の漂着物たち”の続きを読む
雑誌の蔵書・本棚特集にはアンビヴァレントな感情を掻き立てられるのだが、そんな記事を見かければ、つい紙媒体を取り寄せて読んでしまう。アンビヴァレントと言うのは、結局、自分の蔵書に対する愛憎みたいなものなのだろう。自分の分身 … “不穏な本棚の漂着物たち”の続きを読む
著者から新著『記憶の櫃』(名古屋大学出版会)を頂戴した。膨大な資料にもとづいて緻密に書かれた学術書であり、細部まで十分に精読できたわけではないが、目を通しえた範囲で感想を記しておきたい。 副題に「フラ・アンジェリコと … “水野千依『記憶の櫃──フラ・アンジェリコと形象』”の続きを読む
思うところあって、2012年に刊行した『冥府の建築家』を補完するジルベール・クラヴェルのドイツ語(一部イタリア語)散文を日本語に翻訳した一巻ものの著作集を出版できないかと考えている。そもそも、ドイツ語の著作集が存在しな … “ジルベール・クラヴェル著作集の構想”の続きを読む
11月24日に開かれた永井荷風文学賞に際し、会場で読み上げたスピーチの原稿です。「受賞の言葉」といったものがとくに公にされていないので、個人的なステートメントとして、ここに公開しておきます。なお、現場ではアドリブで言葉 … “永井荷風文学賞受賞スピーチ”の続きを読む
「第35回吉田秀和賞」受賞者の決定が発表された【リンク】。『人形浄瑠璃の「近代」が始まったころ──観客からのアプローチ』で受賞なさった海老根剛氏にはお祝いを申し上げたい。以下、この賞に関する私見を書くが、それは同作の受賞 … “吉田秀和賞について”の続きを読む
ここ数年ゆっくり進めてきたベンヤミン『1900年前後のベルリンの幼年時代』(以下、『幼年時代』)の翻訳は、訳文を大幅に上回るヴォリュームの註と解説を合わせ、すべての完成原稿を編集部に委ねた。翻訳のみを文庫で刊行し、解説を … “『1900年前後のベルリンの幼年時代』訳書原稿を完成して”の続きを読む
ジョルジュ・ディディ=ユベルマンの著書『歴史の天使たち——不安な時代のイメージ』が10月初めに刊行されると知った。最近の動向は追っていなかったが、これはベンヤミンの「歴史の概念について」、とくにパウル・クレーの《新しき天 … “ディディ=ユベルマンの近著”の続きを読む
昨日(2025年9月11日)、市川市および三田文学会によって創設された永井荷風文学賞の第一回受賞作に拙著『磯崎新論』が選ばれたとの発表があった。今後、『三田文學』に選考の様子が全文掲載されるとのことであり、授賞式は11月 … “永井荷風文学賞を受賞して”の続きを読む
四方田犬彦さんから頂戴した『零落の賦』読了。 長谷川泰子に始まり、「流刑の神々」(ハイネ)からダンテ、ラブレー、スウィフトを辿る零落のヨーロッパ文学史はプルースト『失われた時を求めて』のシャルリュスに至る。非常に高密度な … “『零落の賦』”の続きを読む
先週末に表象文化論学会大会(サイト)が武蔵大学で開かれた。8月末というのに思いがけぬ酷暑で、体の状態が万全ではなかったため、初日のイヴェントと学会賞授賞式、懇親会しか参加できなかったが、いままでで最多のパネル数だったとい … “表象文化論の歴史化?”の続きを読む